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【大学受験】医学部受験と他学部受験の違い

医学部受験と他学部受験の違い

日本には数多くの学部が存在し、それぞれ難易度の異なる入試を行っています。しかし、その中でも特に医学部は、他学部と比べて偏差値や難易度が非常に高く、受験生に対して求められる学力の水準は圧倒的です。もちろん理系と文系で全く異なりますがその中でも今回は、医学部受験と他学部受験の違いについて詳しく見ていきます。

医学部の難易度

医学部は、学力だけでなく受験の戦略や体力、そして精神的なタフさも求められる学部です。たとえば、2020年から導入された大学入試共通テストでは、他学部での合格ラインが約60%の正答率であるのに対し、医学部では90%の正答率が必要とされています。つまり、他の学部では十分合格できる点数でも、医学部の合格基準には及ばないというケースが多々あります。

医学部受験生は、多くの科目で高得点を維持する必要があるため、他の学部を志望する受験生よりも長期的な学習計画が求められます。独学だけでは限界があり、医学部に特化した塾や予備校に通うことが一般的です。特に、医学部受験専門の塾や家庭教師のサポートを受けるケースが多く見られます。

国公立と私立の受験形式の違い

国公立大学と私立大学では、医学部受験における入試形式や特徴が異なります。国公立大学では、共通テストに続いて二次試験が行われる「二段階選抜」が特徴です。共通テストの結果に基づき、一定の点数に達していなければ二次試験を受けることができません。二次試験では、英語・数学・理科(物理、化学、生物の中から2科目)に加え、面接や小論文が課されることが一般的です。近年、地域医療を担う医師の育成を目指して、地域枠入試や推薦入試が増加している点も特徴的です。

一方、私立大学の入試では、一般的に英語・数学・理科の3科目が試験科目となり、学校推薦型や総合型選抜(AO入試)も実施されています。私立大学の方が試験日程に幅があり、複数の大学を受験することが可能なため、国公立大学に比べて倍率が高い傾向があります。しかし、これは受験者数が多いためであり、必ずしも私立大学の方が難しいというわけではありません。

入試倍率の違い

医学部の入試倍率は国公立大学と私立大学で大きな差があります。たとえば、2019年度のデータでは、国公立大学の医学部の平均倍率は約4.4倍であったのに対し、私立大学の医学部では15.0倍にも達しています。これは、私立大学では複数の試験日程が設定されており、1人の受験生が複数の大学を受験できることが影響しています。一方、国公立大学では、1人1校しか出願できないため、倍率は比較的低くなります。

ただし、私立大学の高い倍率がそのまま難易度の高さに直結するわけではありません。実際には、受験生のレベルが競り合うことも多く、結果的に僅差での合否が決まるケースも少なくありません。特に、同じレベルの受験生が集まるため、わずかなミスが大きな結果に繋がることもあるのです。

入試方式の多様化

医学部の入試方式も多様化が進んでいます。国公立大学では、共通テストと二次試験が基本ですが、私立大学では共通テストを利用しない一般入試もあります。さらに、近年では学校推薦型やAO入試を採用する私立大学が増え、地域医療を志す受験生に向けた地域枠も導入されています。これにより、単に試験の点数だけでなく、地域貢献の意欲や面接でのコミュニケーション能力が評価されるようになりました。

特に、地域枠入試では、その地域に貢献する意思が強く求められるため、卒業後に一定期間、その地域での勤務が条件となる場合があります。これにより、地方での医師不足を解消しようとする取り組みが進められているのです。

医学部受験の準備と心構え

医学部受験を成功させるためには、早期の準備が重要です。中学生の段階から学習を始める受験生も少なくなく、高校入学前から医学部進学を視野に入れた勉強を進めることが一般的です。また、志望大学の入試傾向を分析し、適切な対策を立てることが重要です。

医学部は他学部に比べて求められる学力が非常に高いため、途中での学習の遅れや、苦手科目の放置は致命的となる可能性があります。すべての科目でまんべんなく高い得点を狙う必要があるため、日々の学習計画をしっかり立て、効率的に勉強を進めることが求められます。

まとめ

医学部受験は他学部に比べて難易度が非常に高く、競争も激しいです。国公立大学と私立大学の入試方式や倍率の違いを理解し、志望校に合わせた対策を早い段階から行うことが求められます。また、単に高得点を狙うだけでなく、医学部ならではの面接や小論文、さらには地域貢献の意欲を示すことが合格への鍵となります。医師を目指す覚悟を持ち、長期間にわたる計画的な学習と戦略を練って受験に挑みましょう。


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