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東京理科大学の魅力と実態について解説

東京理科大学の魅力と実態

東京理科大学は、東京都新宿区神楽坂に本拠地を構える、理系教育に特化した総合大学です。2023年の時点で、7つの学部と33の学科を擁し、比較的大規模な私立大学としての地位を確立しています。全国的にもその知名度とブランド力は高く、理系の分野では特に評価されています。

難易度と位置付け

東京理科大学は近年、「SMART」の一群として分類されることが多く、上智大学やMARCHの理系学部と同程度の入試難易度とされています。この「SMART」とは、首都圏の有力私立大学のグループを指し、理系の中でもブランド力のある堅実な大学として広く信頼されています。SMARTについては別記事にてまとめてありますのでそちらをご参照ください

理科大生の特徴

東京理科大学の学生には、国公立大学や早慶に合格できなかったものの、高い学力を持つ学生が多く在籍しています。そのため、在学生の学力レベルは非常に高く、勉強への熱意も感じられることが多いです。一方で、自校に対するブランド価値や誇りを強く感じる学生は少なく、大学はあくまで学びの場と捉えている人が多いようです。

 キャンパスと学習環境

東京理科大学は、神楽坂、葛飾、野田、長万部の4つのキャンパスを展開しています。それぞれのキャンパスは専門性に特化しており、最新の実験設備や研究施設が整っています。特に、神楽坂キャンパスは都心に位置し、アクセスの良さと学術的な環境の両方を兼ね備えています。
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勉強の厳しさと留年率

東京理科大学は、進級の厳しさと高い留年率で知られています。特に、電気電子情報工学科(通称「電電」)は必修科目の多さと、厳しい実験科目が留年率を引き上げる要因となっています。例えば、1年次に必修の「物理学実験A」を落としてしまうと、次年度の「物理学実験B」を履修できなくなり、留年が確定してしまう仕組みです。しかし、しっかり出席し、レポートを提出すれば単位は取得できるため、基本的には真面目に取り組めば問題ありません。電気電子は多くの大学で留年率が高いため理科大だからという特筆した問題ではありません。

建学の精神と教育方針

東京理科大学は「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という理念のもと、教育・研究の方針を設定しています。この精神に基づき、各学部では明確な目的・目標を掲げ、実践的な教育カリキュラムを展開しています。これにより、理学の普及と発展に貢献する優秀な人材を育成しています。

データサイエンス教育プログラム

現代社会で求められるデータサイエンスの能力を養うために、東京理科大学では学部横断型の「データサイエンス教育プログラム」を実施しています。このプログラムでは、数学、統計学、情報学、データサイエンスといった基礎から、各学科の特性を活かした授業が展開されており、実践的なスキルを身に付けることができます。

国際化の取り組み

「日本の理科大から世界の理科大へ」を掲げ、東京理科大学は国際化を積極的に推進しています。31カ国84の協定校との連携があり、学生たちは幅広い国際的な経験を積むことができます。また、英語学習環境の充実のため、独自の英語eラーニングソフトを導入し、学生が自宅や大学で自由に学べるようサポートしています。

学業と生活のバランス

留年率が高い一方で、サークル活動やアルバイトとの両立は可能です。特にサークル活動に参加することで、先輩から過去問を入手したり、情報を共有したりする機会が増えるため、成績向上に有利になることもあります。重要なのは、すべての講義をこなすのではなく、効率的に時間を使い、どの講義に集中するかを見極める能力です。
理系においてバイトはどこに行っても基本的に可能です。しかし大学の存在がちゃんと邪魔というかたちではびこることになるでしょう。レポート課題に追われるときや試験前に融通が利かないバイト先は全くおすすめできません。

大学院進学の多さ 学歴ロンダリングも

東京理科大学では、特に先述の「電電」などの学科で大学院進学率が高く、全体では約6割、電電においては約7割の学生が進学しています。これは、専門的な知識を深めることで就職先での選択肢を広げる意図があります。他の大学の大学院への進学も見られ、東大や東工大への進学が多いです。これは、学費を抑えたい学生や、リベンジ受験を希望する学生が多いためです。
いわゆる学歴ロンダリングという方法で院に行くならば東大や東工大への進学がオススメ。大学でこの二校に入るのは共通テストで文系科目まで必須になるばかりか早慶でも理科が二科目になるため勉強量が段違いになってしまいます。院から東大や東工大に行くことは大学受験で合格を狙うよりも簡単なので単純に理科大内で進学せず外に目をやることがいいでしょう。学費の観点からは東京都立大学などもおすすめです。

入試方式と対策

東京理科大学の入試方式は大きく分けて3種類あります。

  1. A方式(共通テスト利用)
    共通テストの点数のみで判定するもので、各学部・学科ごとに必要な科目と点数が異なります。特に電電は、数学、英語、理科(物理など)の得点が重視されます。

  2. B方式(一般入試)
    数学、英語、理科の3科目で受験する形式です。各科目の点数が重要で、合格ラインはおおよそ7割前後が目安です。

  3. C方式(共通テスト+一般)
    共通テストと個別試験の組み合わせです。総合的な対策が求められ、特に数学や物理の深い理解が重要です。

科目ごとの勉強法

  • 数学
    基本的な参考書として「青チャート」や「重問」レベル帯の問題集を使い、基礎から応用までしっかりと習得することが求められます。特に微積分の理解を深めることが、合格への鍵です。

  • 英語
    英語は比較的易しめな傾向があるため、しっかりと基礎を固めることで得点源になります。「ネクステ」などの文法書を繰り返し学習し、単語力も向上させることが重要です。
    英語は簡単で数理が難しいという傾向があるため英語がからっきし苦手な理系の生徒は東京理科大学や四工大の合格をとることが難しいです。
    英語より数理力の高い学生が欲しいという意図が見えます。

  • 物理
    難易度は「良問の風」レベルであり、基礎をしっかりと抑えた上で、総合的な問題に取り組むことが必要です。

まとめ

東京理科大学は、高い学問水準と厳しい進級条件が特徴の大学です。しかし、真剣に学ぶ学生が多く、優れた教育環境が整っています。難易度の高い入試や留年率の高さに挑む覚悟がある学生にとって、充実した学びの場となるでしょう。


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