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共通テスト2025:国語、英語:平均点発表

平均点と試験傾向の分析:2025年1月22日中間集計発表

国語

平均点:126.13点

2025年度の国語試験は全体的に昨年並み、あるいはやや易化したと分析されています。試験時間が90分になり大問が一問追加されました。しかし難化はせず増えた分減らすという負荷の軽減が垣間見えました。
以下に、現代文・古文・漢文の各分野について詳細を記します。

現代文 今年度の現代文では、出題形式や選択肢構成にいくつかの特徴的な変更が見られました。第1問は1つの評論文からの出題で統一され、過去2年間のように複数の評論文や生徒が書いた文章を推敲する問題は見られませんでした。この点で、受験生にとって取り組みやすい構成になったと考えられます。第2問では、近年発表された現代小説が昨年に引き続き採用され、受験生にとって親しみやすい内容でした。一方、第3問は今年から新設され、グラフや表を用いた問題が登場。これは2022年に公表された試作問題「第B問」と似ており、情報整理能力を問う内容でした。

選択肢の数が全体的に減少したことも特徴的で、第1問と第2問ではすべて四択形式になりました。これにより、解答の迷いや負担が軽減された一方で、語句の意味を問う知識問題が省略されるなど、受験生が本文の深い読解力を問われる場面が増加しました。特に第2問では、本文字数が昨年より900字ほど増加し、全体の負担感は一概に軽減したとは言えない部分もあります。

古文 平安時代の文章からの出題が中心で、リード文と選択肢から本文の内容をある程度推測できるようになっていました。設問数・マーク数・選択肢の数が昨年よりも減少しており、受験生にとっては取り組みやすい構成になったと考えられます。具体的には、昨年度は五択が中心だった選択肢が四択に変更され、リード文を活用することで正解にたどり着きやすい問題が増えた印象です。

漢文 今年度は漢詩ではなく、日本漢文が出題の中心となりました。設問数は増加したものの、すべての設問が四択形式となり、選択肢が簡潔でわかりやすくなったため、解答がしやすくなったと言えるでしょう。語数は昨年よりも若干増加しましたが、大きな負担増加にはつながらなかったと分析されています。


英語

平均点
リーディング:59.65点
リスニング:62.91点

2025年度の英語試験では、リーディング・リスニングともに安定した出題がなされました。リーディングでは語数が700語ほど減少し、全体的に取り組みやすい印象を受けた受験生が多かったと考えられます。一方、リスニングは昨年とほぼ同じ語彙レベルと語数で構成されており、難易度は前年並みとされています。

リーディング 大問数は昨年の6題から8題に増加しましたが、設問数が減少し、全体の語数も5,600語程度と700語の削減が見られました。これにより、受験生は時間配分に余裕を持って問題に取り組むことができたと考えられます。また、選択肢には図表やイラストが多用され、多様な情報源から要点を抽出する力が求められました。

第4問や第8問では、新形式の問題が採用されました。第4問では英作文の添削、第8問では複数の意見や資料を整理する形式の出題があり、いずれも2022年に公表された試作問題に準拠しています。これらの問題は新課程を意識したもので、受験生が「書く」能力や情報処理能力を問うねらいが見て取れます。

リスニング リスニングの内容は昨年とほぼ同じで、語彙レベルや語数に大きな変化はありませんでした。題材は、日常的なパンフレットやブログ記事から、宇宙開発や動物の睡眠パターンに関するアカデミックなテーマまで多岐にわたりました。第2問や第3問ではイギリス英語が引き続き採用されており、受験生にとっては親しみやすい一方、地域ごとの表現の違いに注意を払う必要がありました。


出題傾向と難易度の分析

国語

  • 難易度:全体的にやや易化
    現代文と古文の負担が軽減され、漢文でも取り組みやすい選択肢構成が採用されました。語数やマーク数の削減により、時間配分がしやすくなった点が評価されています。

  • 出題傾向
    現代文では1つのテクストから出題される問題が中心となり、グラフや表を活用した新形式の問題が加わりました。古文・漢文ではリード文や四択の選択肢が受験生をサポートする形になっており、基本に忠実な学習で対応可能な内容となっています。

英語

  • 難易度:リーディングはやや易化、リスニングは昨年並み
    語数削減と設問数の減少により、リーディングは取り組みやすい構成に。リスニングでは例年通りの内容で安定感がありました。

  • 出題傾向
    リーディングでは、イラストやグラフを活用し、情報整理力を問う形式が目立ちました。リスニングは、日常的な題材とアカデミックなテーマのバランスが保たれており、実践的な英語力を測定する内容となっています。


来年以降試験対策のポイントは?

  1. 国語
    現代文では、評論文の精読力を高め、図表を含む文章の要点整理に慣れておきましょう。古文・漢文では、リード文を活用した解法を習得し、基本的な文法知識と読解力を鍛えることが重要です。

  2. 英語
    リーディングは、700語程度の短縮があったものの、大問数の増加により集中力が求められます。複数の情報源から効率よく要点を把握する練習が必要です。リスニングでは、イギリス英語の表現や発音にも対応できるよう、さまざまなリスニング素材に触れておくと良いでしょう。

  3. 時間配分
    特に国語と英語では、語数やマーク数の変化に合わせた時間管理がカギとなります。過去問や模試を活用し、時間内に確実に得点を取れるスキルを磨きましょう。


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