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英検は大学入試で本当に有利なのか?~メリットと落とし穴を徹底解説~
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英検は大学入試で本当に有利なのか?~メリットと落とし穴を徹底解説~
高校生にとって、大学入試は人生の大きなターニングポイント。その中で「英検を取得しておくと受験に有利になる」と耳にしたことがある人も多いでしょう。しかし、「有利」という言葉の裏にある具体的な内容は案外知られていないかもしれません。
本記事では、「大学入試における英検の役割」や「どんな生徒にとってメリットがあるのか」、そして「注意すべき点」までを丁寧に解説していきます。
英語が得意な人には強力な武器に
まず結論から言えば、英語が得意な高校生にとって英検の取得は確かに武器になります。というのも、大学によっては英検の成績に基づいた優遇制度が用意されているからです。
たとえば以下のような特典が得られるケースがあります。
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英語の試験が免除される
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取得級に応じて英語の得点が加算される
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英検の合格を出願資格に設定している大学に受験可能になる
このような制度を利用すれば、英語試験の勉強負担を減らし、そのぶん他科目に集中することも可能になります。特に、共通テストや大学独自の英語試験を回避できるというのは、受験生にとってかなりのアドバンテージです。
英検の取得がかえって負担になるケースも
ただし、これは英語が得意な生徒に限った話です。英語に苦手意識がある人にとっては、英検対策が逆に受験の妨げになる場合もあります。
英検2級以上になると、必要とされる語彙力や読解力は高校卒業レベル以上。共通テストとは異なる問題傾向であるため、英検専用の学習が必須になります。
つまり、大学入試の対策と並行して、英検の対策もしなければならないということです。英語が不得手な人がこれを両立させるのは難しく、全体の勉強バランスを崩す原因にもなりかねません。
英検が活用される具体的な場面
英検が入試において活用される場面は主に以下の3つです。
1. 出願資格としての活用
総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)では、出願に必要な条件として「英検◯級以上の取得」が求められることがあります。また、一部の一般選抜でも同様の条件が設けられている場合があります。
2. 得点換算・加点制度
たとえば「英検2級を持っていれば、英語の得点が70点として扱われる」といった制度があります。中には「大学独自の英語試験と英検スコアの良い方を採用する」という柔軟な判断をする大学も存在します。
加点制度を設けている大学では、英検の取得級やスコアに応じて、総合点に10~20点が加算されることもあります。
3. 英語試験免除
大学によっては、英検準1級や1級を持っていると、英語の個別試験を免除する制度があります。これにより、他教科の対策により多くの時間を費やせるようになります。
英検の級とその目安
英検の各級には、大学入試との関係において次のような目安があります。
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準2級:高校中級レベル。基礎力が固まっている証明になります。
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2級:高校卒業程度で、共通テストレベルに相当。
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準1級:大学中級レベル。難関大や国際系学部での評価が高い。
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1級:非常に高度な英語力を要し、大学入試以上のレベル。
特に2級以上を取得しておくと、利用可能な大学が一気に増えるため、戦略的に見てもおすすめです。
英検CSEスコアとは?
最近では、単に級だけでなく「英検CSEスコア」が重視される傾向にあります。これは読む・聞く・書く・話すの4技能を数値で表したもので、各大学が設けるスコア基準を満たせば、級の合否に関係なく評価される場合もあります。
自分の弱点を客観的に把握し、対策を立てるためにもこのスコアは非常に有用です。
注意すべき点:有効期限の存在
英検の合格そのものには期限がありませんが、多くの大学では出願に使えるスコアとして「取得から2年以内」のものに限定しています。
つまり、高校1年の時点で合格していても、出願時には期限切れになっている可能性があるわけです。出願を見据えて、適切な時期に受験することが重要です。
実際に英検を活用している大学の事例
いくつかの大学では、英検を積極的に活用した入試制度を導入しています。
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東京外国語大学(国立):推薦入試において、CEFR B2相当の英語力が出願要件。
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国際教養大学(公立):英検取得者は共通テスト英語が満点扱いに。
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上智大学(私立):TEAPや英検のスコアによって試験免除や得点換算制度あり。
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法政大学(私立):一部学部では、英語検定のスコアによって個別試験の英語科目が免除される。
これらの例を見ると、英検を活用することで受験戦略に大きな幅が生まれることがわかります。
まとめ:英検が「有利」になるかは人次第
英検を持っていれば大学受験が“必ず”有利になるとは限りません。
英語が得意であれば、英検を取得することで受験勉強の効率が向上し、選択肢も広がります。しかし、英語が苦手な場合は、英検対策に時間を取られてしまい、他教科の学習に支障をきたすリスクもあります。
重要なのは、自分の得意不得意や志望校の入試方式をよく把握し、「自分にとって最適な選択肢」を見極めること。
英検はあくまで手段のひとつ。無理して取得を目指すのではなく、受験戦略の一部として賢く活用することが、合格への近道となるでしょう。
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(akamon lab) 2025年4月24日 21:06
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