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数学は全受験生が躓く一番難しい奥の深い科目

数学が苦手な人にとって、特に中学・高校の段階で数学の成績が上がらないのは大きな問題です。本記事では、なぜ数学が苦手な人がいるのか、その理由と解決策を探ります。

なぜ躓くのか冷静に分析していきましょう。


1. 数学的基礎が抜けている

まず最初に挙げられるのは、小学校や中学の数学の基礎が身についていないことです。多くの高校生は、小学校の算数や中学の数学で習った基礎的な内容をしっかりと理解していないことが原因で、高校数学についていけなくなります。特に計算力と図形的な理解力が重要で、これらが欠けていると高校の数学の学習が大きく遅れてしまいます。数学は一つの単元だけにとどまる科目ではありません。最終的にはすべての知識と技術を使いこなし問題を解かなければなりません。つまりどこかでの躓きは最後まで尾を引くということ。それをわかって気をつけましょう。


計算力の重要性

計算がスムーズにできるかどうかは、高校数学で大きな影響を与えます。多くの高校生が、高校の授業で前提としている基礎的な計算力が不十分であるため、テスト勉強の段階で計算のつまずきに気づくことがよくあります。この場合、計算を正確かつ素早く行う力をつけることが非常に大切です。計算のスピードが上がれば、解ける問題の数も増え、結果として演習量も増えます。


図形的な理解力が低い

数学を解くうえでもう一つ重要なのが、図形に対する理解力です。多くの数学の問題では、図形的なセンスが必要になります。三角形の性質や補助線の引き方など、小中学校で学んだ基礎的な図形の知識が活かされる場面が多くあります。これらが身についていないと、高校や大学受験の際に苦労することになります。
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2. 圧倒的な勉強量と学習方法の問題

次に、高校数学の学習量が圧倒的に多いことも、数学ができない理由の一つです。高校数学は範囲が広く、学ぶべき内容が非常に多いため、適切な勉強量が確保できていないと全くついていけなくなります。特に中学の数学があまり得意でなかった生徒は、高校に入ってからの急激な授業スピードについていくのが難しいことが多いです。


学習の習慣化

授業についていくためには、日々の復習が非常に重要です。特に、高校数学は一度理解を逃すと、その後の学習内容に大きな影響を与えます。日々の復習が習慣化されていないと、授業内容が積み重ならず、結局理解が追いつかないまま進んでしまうのです。


3. 数学に対する固定観念

数学が苦手だと思い込んでいる人は、解決策が見つかっても実践しない傾向があります。「自分は数学ができない」と決めつけてしまうと、その後の勉強に対するモチベーションが下がり、結局ますます成績が下がるという悪循環に陥ります。


数学を解くには「ひらめき」が必要?

多くの人が「数学はひらめきが必要だ」と思い込んでいますが、実際には基礎的な知識と反復練習が重要です。ひらめきだけに頼っていては、安定して得点を上げることは難しいのです。数学は、ひらめきよりもむしろ問題を数多く解いて経験を積むことが重要です。ひらめかないなぁと椅子に座っていてできるようになるわけがありません。成長には痛みが伴います。頑張りましょう。

解決策:基礎力の強化

では、どうすれば数学が得意になれるのでしょうか。ここでは具体的な解決策をいくつか紹介します。


1. 計算力を鍛える

計算力を高めるためには、まずは小学校や中学校レベルの四則演算を徹底的に復習しましょう。その後、高校数学の範囲内で基本的な問題を数多く解くことで、手が自然に動くレベルまで計算に慣れさせることが必要です。ここができていないうちは何もできるようになりません。クロールができないのにバタフライをやろうとしているようなものです。無理なものは無理なのです。


2. 図形問題に取り組む

図形的な力をつけるためには、基本的な図形問題に特化して練習することが効果的です。ひらめきじゃありません。例えば、三角形の相似や円の性質など、小学校や中学校で習った内容を再確認し、それを使って高校の問題に取り組むことが有効です。補助線を引く練習や、図形の特徴をつかむトレーニングもおすすめです。


3. 問題を深く理解する

暗記に頼るのではなく、なぜその公式が成り立つのか、なぜその解き方になるのかを深く理解することが大切です。「なぜ?」という問いを持ち、先生や友達に質問することで、数学の本質を理解していきましょう。単純暗記でいいのは英単語くらいです。そのものの成り立ちや法則を理解しましょう。


4. 学習習慣を見直す

数学の勉強は一度に多くを覚えるよりも、毎日少しずつ進めることが効果的です。日々の授業の復習を習慣化し、授業で学んだことをすぐに確認して理解を深めることで、確実に力をつけていきます。


最後に

数学が苦手な人でも、適切な対策を講じることで必ず成績は向上します。まずは自分がどの部分でつまずいているのかを把握し、地道に取り組んでみましょう。数学は一見すると難しい科目ですが、基礎をしっかり固め、学習の習慣を整えることで、必ず克服できるものです。


テストで点数が取れない理由は「隠れ苦手」かもしれない!

テストで点数が取れない理由は「隠れ苦手」かもしれない!

定期テストではしっかり点が取れるのに、実力テストや模擬試験になると成績が思うように伸びない…そんな経験はありませんか?実はそれ、あなたが「隠れ苦手」に陥っている可能性があるんです。ここではその原因と対策について解説していきます。

短期記憶に頼っていませんか?

定期テストは、範囲が限られていて比較的予想しやすい問題が出題されます。そのため、直前に詰め込み型で覚えてしまえば、ある程度の点数が取れるのです。しかし、実力テストや模擬試験は、範囲が広く、異なる形式で出題されることが多いため、短期記憶だけでは対応しきれません。

短期的な記憶に頼っている場合、その内容を長期的に定着させるのは難しく、いざ実力テストになると知識が曖昧になり、応用が効かなくなることが多いのです。このような状況を避けるためには、普段からの予習・復習が重要です。学習内容を反復し、定期的にアウトプットすることで、記憶を長期化させ、応用力を高めることができます。

模擬試験の結果だけを見ていませんか?

模擬試験の結果は、つい「合格可能性」に注目しがちですが、実際にはそこだけを見ていても問題の本質は解決しません。本当に確認すべきは、試験後の答案と単元ごとの成績です。答案には、問題の解き方やミスの傾向が隠れています。例えば、漢字の書き間違いや、計算ミス、公式の使い方の誤りなど、自己分析を行うことで、次のテストに向けての対策が見えてきます。

模試の結果をしっかりと活用するためには、お子さんと一緒に答案や成績表を見ながら、どこが難しかったか話し合うのが効果的です。「この問題ではこの単元の知識が必要だったのに、思いつかなかった」「時間切れで解けなかった」といった具体的な課題が見つかることで、次の模試に向けての学習計画が立てやすくなります。

受け身の学習をしていませんか?

授業や塾での学びが「受け身」のままでは、知識が定着しにくくなります。主体的な学び方を身につけるためには、ノートの取り方を工夫するのも一つの方法です。例えば、ただ板書を写すだけではなく、先生が口頭で説明している内容や、自分なりの考えを書き込むことで、学習内容がより深く理解できます。自分でまとめ直すことで、頭の中が整理され、短期記憶に頼らない学習が可能になるのです。

どこが「わからない」のか、発見する2つの方法

勉強しているけれど、どこが「わからない」のか自分でも把握できていないということはありませんか?そんな時に効果的な2つの方法を紹介します。

1. 自分でテストをしてみる

まずは、自分自身でテストをしてみましょう。問題集を用意し、いきなりテストのつもりで解いてみるのです。この時、事前に解説を見たり、教科書を開いたりしないようにしてください。そうすることで、解ける問題と解けない問題がはっきりします。解けなかった問題に印をつけて、後でその部分を重点的に復習するのです。

2. 解き方を説明してみる

もう一つの方法は、解き方を誰かに説明してみることです。説明ができれば、その問題について理解している証拠です。しかし、説明がうまくできない場合は、まだ理解が不十分である可能性が高いです。自分が理解しているかどうかを確認するためにも、この「説明する」という方法は非常に有効です。

実践編:学力を伸ばすための3ステップ

では、実際にどのように学習を進めていけばよいのでしょうか?具体的な手順を3つのステップに分けて紹介します。

ステップ1:テストをしてみる

まずは問題集を使って、テスト形式で問題を解いてみます。どこが理解できていないかを見つけるための最初のステップです。

ステップ2:基礎知識を固める

もし問題集を解いてみて、ほとんどの問題が解けなかった場合は、基礎知識が不足している可能性があります。この場合は、一度基礎に立ち返り、復習することが重要です。範囲をしっかり学び直し、理解を深めてから再度挑戦することで、次回のテストで結果が出やすくなります。

ステップ3:応用問題に挑戦する

基礎が固まったら、次は応用問題に挑戦します。実力テストや模試は応用力が試される場です。さまざまなパターンの問題に触れ、知識を実践的に使えるようにしておくことが、得点アップにつながります。

「隠れ苦手」を克服して、自信をつけよう!

「隠れ苦手」は、勉強したつもりでも、それが十分に活用できていない状態を指します。定期テストでは得点できるけれど、応用力が問われる模試では失敗することが多いです。この状態を克服するためには、授業に主体的に参加し、模試の結果をただの数値で判断するのではなく、しっかりと分析し対策を練ることが重要です。

特に、学校の授業や塾での学習を受け身にせず、常に自分から学びを深める姿勢を持つことが大切です。「どこが分からないか分からない」という状況に陥る前に、自分でテストをしたり、解き方を説明してみたりすることで、問題点を早期に発見し、改善することができるでしょう。

これからは、「隠れ苦手」を克服し、定期テストも模試も自信を持って挑めるような学び方を実践していきましょう!


大学受験における小論文の書き方と成功するためのポイント

大学受験における小論文の書き方と成功するためのポイント

大学入試の際、小論文が課されることがあり、多くの受験生がこの科目に対して苦手意識を持っているのではないでしょうか。小論文は、他の主要科目と比べて対策が遅れがちであり、模試でも思うような点数が取れないと悩むことが少なくありません。この問題は、多くの高校で小論文の授業がほとんど行われていないこと、指導方法が確立されていないことに起因しています。今回は、小論文の基本的な書き方、作文との違い、そして対策のポイントについて解説します。

小論文とは何か

小論文は「小さな論文」という意味を持ち、与えられたテーマに対して自分の意見を論理的に示す文章のことです。ここで重要なのは、「感情」や「感想」を書くのではなく、論理的な構成と明確な結論を持つことです。したがって、作文や感想文とは異なり、文章の美しさや表現の余韻よりも、論理の筋道や説得力が重視されます。

例えば、感想文では、自分の感じたことを自由に書くことが求められますが、小論文では根拠を示しながら、自分の意見を論理的に展開することが必要です。つまり、小論文は感情的な表現よりも、客観的で理路整然とした文章を求められるのです。

小論文と作文の違い

小論文と作文の違いを理解することが、小論文対策の第一歩です。作文では、個人の体験や感想を中心に書かれ、主観的な感情や表現が重要視されます。一方、小論文は、論理的な根拠や理由を示しながら、自分の意見を展開することが求められます。以下に、小論文と作文の主な違いをまとめました。

  • 目的: 小論文は、自分の意見や主張を論理的に伝えることを目的とし、作文は体験や感想を表現することを目的とします。
  • 構成: 小論文は「序論・本論・結論」の三部構成を基本とし、論理的な流れを重視します。作文は自由な構成が許される場合が多いです。
  • 文体: 小論文では「だ・である」調が一般的ですが、作文は「です・ます」調でも問題ありません。
  • 表現技法: 小論文では文学的な表現(比喩や倒置法など)は控えるべきです。一方、作文ではこれらの技法を活用して感情を豊かに表現することが許容されます。

大学入試における小論文の種類

大学入試で課される小論文には、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の3つの入試方式がありますが、どの方式でも基本的な書き方に大きな違いはありません。しかし、求められる内容には違いがあります。一般選抜では、個性や知識の深さが重視されることが多いのに対し、推薦型や総合型選抜では、バランスの取れた社会的視点が重要とされることが多いです。

小論文で求められる「意見」とは

小論文において重要なのは「意見」です。しかし、「意見」とは単なる感想や感情とは異なります。意見は、論理的な根拠に基づいて提示されるべきものであり、感情に流された主張は避けるべきです。例えば、「納豆が大好きだから毎日食べたい」は感想ですが、「納豆には健康効果があり、積極的に摂取すべきだ」というのは意見です。このように、意見には根拠があり、説得力があることが重要です。

小論文の三部構成

小論文は基本的に「序論・本論・結論」という三部構成で書かれます。この構成を守ることで、論理的な文章を書くことができ、読み手に説得力を持たせることができます。

序論

序論では、テーマに対する自分の立場や意見を簡潔に示します。序論の役割は、これから展開する論点を読者に明確に提示することです。一般的には、小論文全体の文字数のうち、10~15%程度を序論に割り当てると良いでしょう。

本論

本論では、序論で提示した意見に対して、論理的な根拠を示しながら具体的に展開します。根拠は自分の体験やデータ、社会的な事例などを用いて述べると効果的です。小論文全体の65~80%程度の文字数を本論に割り当て、内容を充実させましょう。

結論

結論では、序論と本論で述べたことを簡潔にまとめ、最終的な結論を提示します。結論の役割は、読者に自分の主張を再確認させ、印象的に終わらせることです。結論は全体の10%程度の文字数を使って書くと良いです。

小論文を書く際のポイント

  1. 構成を事前に練る: 書き始める前に、全体の構成を考え、どのように論を展開するかを計画することが重要です。これにより、途中で意見があやふやになったり、文字数が足りなくなったりすることを防ぎます。

  2. 時間配分を意識する: 制限時間内にしっかりと書き上げるために、構成を練る時間、実際に書く時間、そして見直しの時間を適切に配分しましょう。見直しの時間を確保することは、誤字脱字を防ぐためにも重要です。

  3. 適切な段落分け: 読みやすい文章を書くためには、適切な段落分けがポイントです。課題文の要約、序論、本論、結論といった段落で分けると、論理的な流れが分かりやすくなります。

  4. 原稿用紙の使い方に注意する: 小論文では、原稿用紙のルールを守ることが求められます。例えば、句読点やかっこなどの使い方にもルールがあり、正確に使うことで評価を落とすことを避けられます。

終わりに

大学入試における小論文は、論理的な思考力と表現力を評価する重要な試験です。感情的な作文とは異なり、しっかりとした根拠に基づいて自分の意見を展開することが求められます。構成を意識し、論理的に文章を組み立てることで、小論文を書く力は向上します。最後に大切なのは、書いた文章を見直し、誤字脱字や論理の飛躍がないかを確認することです。


大学受験を10月から始めても間に合う!効果的な勉強法とは?

大学受験を10月から始めても間に合う!効果的な勉強法とは?

「10月からでも大学受験に間に合うか不安…」

こんな悩みを抱えている方、特に夏休み後に成績が思うように伸びず、模試や過去問で良い結果が出せなくて焦っている方は多いのではないでしょうか。しかし、適切な勉強法と計画を実践すれば、10月からでも特に現役生の逆転合格は十分可能です。

本記事では、10月からの勉強方法と計画の立て方について、具体的に紹介します。これからの受験勉強に不安を抱えている方、ぜひ参考にしてください。

10月からの勉強方法:基礎固めを優先する

10月〜11月は、基礎固めに集中する時期です。12月以降は過去問演習を中心に学習を進めるため、この時期に基礎をしっかり固めておくことが重要です。

  • 基礎的な問題集を使う
    基礎固めをする際は、基礎レベルの問題が多く掲載されている問題集を活用しましょう。特に、基礎的な内容が理解できていない科目や苦手分野に焦点を当てることが大切です。

  • 過去問演習を取り入れる
    基礎がある程度固まっている場合、過去問に挑戦しましょう。模試や過去問で間違えた問題をノートにまとめ、解説や解き方をしっかり理解して復習することで、効率的に学力を上げられます。

12月以降の勉強方法:過去問演習と得意分野の強化

12月から受験本番までは、過去問演習が中心となります。この時期には、得意分野の強化に重点を置き、効率よく学習を進めましょう。

  • 得意分野に集中
    苦手分野ばかりに集中すると、成績がなかなか伸びず、モチベーションが下がりやすくなります。そのため、得意分野をさらに伸ばし、得点源として活用することをおすすめします。

  • 暗記科目の強化
    暗記科目は直前期でも成績が伸びやすいため、しっかりと取り組みましょう。特に、短期間で点数を上げやすい分野を集中的に学習することで、結果が出やすくなります。

焦りや不安に対処するための勉強法

10月以降は、焦りや不安で勉強に集中できなくなる受験生が増えてきます。そういった時期だからこそ、効果的な勉強計画と実践が重要です。

明確な計画を立てる

多くの受験生が「成績が上がらない」「モチベーションが続かない」と悩む原因の一つは、具体的な計画が立てられていないからです。「これさえやっておけば大丈夫」と言えるような明確な勉強計画を作り、それを日々の学習に反映させましょう。

自己嫌悪に陥らないことが重要

成績が上がらないことやモチベーションが維持できないことは、決して「自分の努力不足」や「能力不足」のせいではありません。それよりも、正しい計画や方法が見えていないだけなのです。自己嫌悪に陥らず、自分に合った方法を見つけることが大切です。

10月からの共通テスト対策

共通テスト対策は、10月の時点で教科ごとに異なる対応が必要です。例えば、暗記が必要な教科については、基礎を固めた後に共通テストの過去問を解きながら知識を補強していく方法が効果的です。一方、数学や理科のように思考力が求められる科目では、焦って過去問に取り組むよりも、基礎を徹底的に確認する方が良いでしょう。

具体的な勉強計画の立て方

10月からの勉強では、計画を立てることが非常に重要です。以下に、効率的な勉強計画の立て方のポイントを紹介します。

  1. 学習スケジュールを立てる
    自分の学力に合わせて、10月から受験本番までの学習スケジュールを組み立てます。月ごとの目標を設定し、それを週や日ごとに分解して具体的な計画を立てると、より実行しやすくなります。

  2. 定期的に復習する
    新しい内容を次々と勉強するのではなく、定期的に復習の時間を設けることで、知識の定着を図ります。

  3. 利用する問題集を絞る
    焦りから複数の問題集に手を出すのは非効率です。各教科1冊に絞り、同じ問題集を繰り返し解くことで、問題に慣れ、知識を確実に身につけていきましょう。

  4. 模試を積極的に受ける
    模試は、学力を測るだけでなく、復習の機会としても活用できます。模試後に間違えた問題をしっかり復習することで、学力が確実に向上します。

  5. 受験本番と同じスケジュールで勉強する
    受験本番と同じ時間帯に勉強する習慣をつけることで、試験当日の集中力を高めることができます。例えば、土日や休みの日は、図書館で試験の時間に合わせた学習を行うのが効果的です。

国公立大学志望者と私立大学志望者へのアドバイス

受験のタイプによって、勉強の進め方も少しずつ異なります。ここでは、国公立大学志望者と私立大学志望者向けに、10月からの勉強法についてアドバイスします。

国公立大学志望者

国公立大学を目指す場合、大学入学共通テストが必須です。そのため、11月頃からは共通テストの演習問題を解くことに集中しましょう。基礎がまだ固まっていない場合でも、共通テストの問題は答えの導出過程が明確で、基礎力の確認にも役立ちます。

私立大学志望者

私立大学に絞ればかなり合格の確率は上がります。当塾でもこの時期から駆け込みでやってきてMARCHレベルの大学に複数合格した例があります。共通テストはかなり対策に時間がかかります。一発逆転を狙うのであれば私立対策に絞りMARCHの合格を確実に勝ち取りましょう。

まとめ

10月からの受験勉強は、基礎固めと過去問演習が鍵です。焦りや不安に対処しながら、効率的な勉強法を実践していけば、逆転合格のチャンスは十分にあります。計画を立て、実行していくことで、志望校合格に近づけるはずです。ぜひこの記事を参考に、最後まで諦めずに頑張ってください!


東京理科大学の魅力と実態について解説

東京理科大学の魅力と実態

東京理科大学は、東京都新宿区神楽坂に本拠地を構える、理系教育に特化した総合大学です。2023年の時点で、7つの学部と33の学科を擁し、比較的大規模な私立大学としての地位を確立しています。全国的にもその知名度とブランド力は高く、理系の分野では特に評価されています。

難易度と位置付け

東京理科大学は近年、「SMART」の一群として分類されることが多く、上智大学やMARCHの理系学部と同程度の入試難易度とされています。この「SMART」とは、首都圏の有力私立大学のグループを指し、理系の中でもブランド力のある堅実な大学として広く信頼されています。SMARTについては別記事にてまとめてありますのでそちらをご参照ください

理科大生の特徴

東京理科大学の学生には、国公立大学や早慶に合格できなかったものの、高い学力を持つ学生が多く在籍しています。そのため、在学生の学力レベルは非常に高く、勉強への熱意も感じられることが多いです。一方で、自校に対するブランド価値や誇りを強く感じる学生は少なく、大学はあくまで学びの場と捉えている人が多いようです。

 キャンパスと学習環境

東京理科大学は、神楽坂、葛飾、野田、長万部の4つのキャンパスを展開しています。それぞれのキャンパスは専門性に特化しており、最新の実験設備や研究施設が整っています。特に、神楽坂キャンパスは都心に位置し、アクセスの良さと学術的な環境の両方を兼ね備えています。
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勉強の厳しさと留年率

東京理科大学は、進級の厳しさと高い留年率で知られています。特に、電気電子情報工学科(通称「電電」)は必修科目の多さと、厳しい実験科目が留年率を引き上げる要因となっています。例えば、1年次に必修の「物理学実験A」を落としてしまうと、次年度の「物理学実験B」を履修できなくなり、留年が確定してしまう仕組みです。しかし、しっかり出席し、レポートを提出すれば単位は取得できるため、基本的には真面目に取り組めば問題ありません。電気電子は多くの大学で留年率が高いため理科大だからという特筆した問題ではありません。

建学の精神と教育方針

東京理科大学は「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という理念のもと、教育・研究の方針を設定しています。この精神に基づき、各学部では明確な目的・目標を掲げ、実践的な教育カリキュラムを展開しています。これにより、理学の普及と発展に貢献する優秀な人材を育成しています。

データサイエンス教育プログラム

現代社会で求められるデータサイエンスの能力を養うために、東京理科大学では学部横断型の「データサイエンス教育プログラム」を実施しています。このプログラムでは、数学、統計学、情報学、データサイエンスといった基礎から、各学科の特性を活かした授業が展開されており、実践的なスキルを身に付けることができます。

国際化の取り組み

「日本の理科大から世界の理科大へ」を掲げ、東京理科大学は国際化を積極的に推進しています。31カ国84の協定校との連携があり、学生たちは幅広い国際的な経験を積むことができます。また、英語学習環境の充実のため、独自の英語eラーニングソフトを導入し、学生が自宅や大学で自由に学べるようサポートしています。

学業と生活のバランス

留年率が高い一方で、サークル活動やアルバイトとの両立は可能です。特にサークル活動に参加することで、先輩から過去問を入手したり、情報を共有したりする機会が増えるため、成績向上に有利になることもあります。重要なのは、すべての講義をこなすのではなく、効率的に時間を使い、どの講義に集中するかを見極める能力です。
理系においてバイトはどこに行っても基本的に可能です。しかし大学の存在がちゃんと邪魔というかたちではびこることになるでしょう。レポート課題に追われるときや試験前に融通が利かないバイト先は全くおすすめできません。

大学院進学の多さ 学歴ロンダリングも

東京理科大学では、特に先述の「電電」などの学科で大学院進学率が高く、全体では約6割、電電においては約7割の学生が進学しています。これは、専門的な知識を深めることで就職先での選択肢を広げる意図があります。他の大学の大学院への進学も見られ、東大や東工大への進学が多いです。これは、学費を抑えたい学生や、リベンジ受験を希望する学生が多いためです。
いわゆる学歴ロンダリングという方法で院に行くならば東大や東工大への進学がオススメ。大学でこの二校に入るのは共通テストで文系科目まで必須になるばかりか早慶でも理科が二科目になるため勉強量が段違いになってしまいます。院から東大や東工大に行くことは大学受験で合格を狙うよりも簡単なので単純に理科大内で進学せず外に目をやることがいいでしょう。学費の観点からは東京都立大学などもおすすめです。

入試方式と対策

東京理科大学の入試方式は大きく分けて3種類あります。

  1. A方式(共通テスト利用)
    共通テストの点数のみで判定するもので、各学部・学科ごとに必要な科目と点数が異なります。特に電電は、数学、英語、理科(物理など)の得点が重視されます。

  2. B方式(一般入試)
    数学、英語、理科の3科目で受験する形式です。各科目の点数が重要で、合格ラインはおおよそ7割前後が目安です。

  3. C方式(共通テスト+一般)
    共通テストと個別試験の組み合わせです。総合的な対策が求められ、特に数学や物理の深い理解が重要です。

科目ごとの勉強法

  • 数学
    基本的な参考書として「青チャート」や「重問」レベル帯の問題集を使い、基礎から応用までしっかりと習得することが求められます。特に微積分の理解を深めることが、合格への鍵です。

  • 英語
    英語は比較的易しめな傾向があるため、しっかりと基礎を固めることで得点源になります。「ネクステ」などの文法書を繰り返し学習し、単語力も向上させることが重要です。
    英語は簡単で数理が難しいという傾向があるため英語がからっきし苦手な理系の生徒は東京理科大学や四工大の合格をとることが難しいです。
    英語より数理力の高い学生が欲しいという意図が見えます。

  • 物理
    難易度は「良問の風」レベルであり、基礎をしっかりと抑えた上で、総合的な問題に取り組むことが必要です。

まとめ

東京理科大学は、高い学問水準と厳しい進級条件が特徴の大学です。しかし、真剣に学ぶ学生が多く、優れた教育環境が整っています。難易度の高い入試や留年率の高さに挑む覚悟がある学生にとって、充実した学びの場となるでしょう。


大学受験の本当の意味とその意義

大学受験の本当の意味とその意義

現代社会では、大学進学率が高く、大学受験を周りもいくからなんとなくと適当に行っている感じる学生も少なくありません。その中には、「大学受験には意味があるのか?」と疑問を抱く人もいるでしょう。しかし、大学受験には大きな意味があり、それを通じて得られるメリットは非常に多岐にわたります。今回は、大学全入時代における大学受験の意義について、具体的な視点から掘り下げていきます。

将来に役立つ基礎的な知識や教養の習得

まず、大学受験を通じて得られる最大のメリットは、社会で生きるために必要な基礎的な知識や教養を習得できることです。例えば、国語や英語の勉強は、言語力や読解力、文章力を養います。これらのスキルは、大学での高度な学問に取り組む際だけでなく、社会に出てからも非常に役立ちます。ビジネスでのコミュニケーションや情報の正確な把握には、これらの力が欠かせません。

数学の勉強もまた、日常生活や職業において重要です。単純な計算だけでなく、論理的思考や問題解決能力を培うことで、仕事の効率を上げたり、複雑な問題に直面した際にも冷静に対処できる力が身につきます。

さらに、理科や社会の勉強を通じて得られる知識は、私たちの生活そのものに直結しています。科学技術の進展や環境問題、政治や経済の動きに対する理解が深まることで、より広い視野で世界を見つめ、情報の誤りに気づきやすくなります。

高学歴の持つ社会的メリット

次に、最終学歴が高卒ではなく大学卒であることは、将来の選択肢を大きく広げるという意味でも非常に重要です。多くの企業では、高卒では応募できないポジションが存在するほか、学歴が高いことで受けられる資格試験の範囲も広がります。特に、大企業や公務員試験においては、学歴フィルターが存在するのが現実です。これは、企業側が応募者を短期間で判断するための一つの基準として、学歴が用いられているためです。

もちろん、学歴がすべてではありませんし、高学歴だからといって必ずしも成功するわけではありません。しかし、学歴があることで損をすることはほとんどなく、むしろ有利に働く場面が多いのも事実です。例えば、医者や弁護士などの高度な専門職に就きたいと思った時に、学歴が高ければその選択肢は開かれますが、学歴が低いとその時点で可能性が閉ざされる場合もあります。

就職活動と学歴の関係

就職活動においても、大学での学びは大きな意味を持ちます。企業側は、応募者の過去20年ほどの人生経験を基に採用判断を行いますが、多くの応募者が似たような経歴を持つ中で、学歴は比較の指標となり得ます。特に、一流企業や官僚職、公務員などでは、学歴フィルターが存在し、学歴によって就職のチャンスが制限されることがあります。

また、学歴が高いことは、単なる知識やスキルの証明にとどまらず、一つのことに努力して達成した経験の証でもあります。この努力の経験こそが、就職活動においても、社会に出てからも大きな価値を持つのです。

大学受験を通じた人間的成長

大学受験は単なる学力の向上にとどまりません。受験勉強を通じて、自分自身と向き合い、孤独や不安を克服する経験は、精神的な成長を促します。試験勉強では、時には嫌いな科目に取り組まざるを得ない場面もありますが、そのような経験は、社会に出た時に嫌な仕事でも責任を持ってやり遂げる力を養います。

また、大学受験という目標に向かって努力することで、意志力や忍耐力が鍛えられます。物事をやり遂げる過程で得られる達成感や自信は、自己成長を促す大切な要素です。この経験は、社会に出てからも様々な場面で役立つことでしょう。

最後に

大学受験には、多くの学びや成長が詰まっています。もちろん、すべての人が大学に行く必要はありませんし、他の道を選ぶことも大いに意味があります。しかし、大学受験を通じて得られる経験やスキルは、将来に大きな影響を与える可能性が高いです。ですから、「なんとなく受けている」という気持ちではなく、自分自身の未来を切り開くための一歩として、大学受験に取り組んでみてはいかがでしょうか。


大学受験で生徒に「理解したフリ」をさせないためのアプローチ

「理解したフリ」をしないためのアプローチ

はじめに

「重要なポイントを暗記したはずなのに、試験の時に思い出せない。」
「参考書やテキストを一通り読んで、理解したと思っていたのに、いざ問題に挑むと解けない。」
「でも本当はわかっているのに」
こんな経験は多くの学生に共通しているのではないでしょうか。このような状況の裏には、“理解したフリ”をしてしまい問題の本質までたどり着けていない危険性が潜んでいるかもしれません。では、この“フリ”を防ぐためにはどのようなアプローチが必要なのでしょうか? 自分自身が置かれている現実に目を向け、目指す結果と自分の現在地を明確にすることが重要です。

目標設定の重要性

試験合格を目指す場合、まずは「過去問」に挑戦することが有効です。過去の試験問題を解くことで、合格するために必要な知識やスキルが明確になります。「試験当日に合格点を超える答案を提出する」というのが、目指すべき具体的な結果です。ここで重要なのは、「理解したつもり」でいるだけでは不十分で、実際に結果を出すための行動が必要であることです。

大人でもわかったふりをする

大人も職場で「わかったふり」をすることが多いものです。上司の説明や顧客の要求に対して、「分かりました」と返答しながら、実際には理解していないことが少なくありません。これには、仕事をスムーズに進めるための配慮としての側面がありますが、その結果、誤解や失敗を引き起こすこともあるのです。このような態度が問題視される理由は、以下のように考えられます。むしろ大きくなればなるほど無知は恥という意識が芽生えるためどんどん嘘で回りを塗り固める人間になってしまいます。

「わかったふり」をする理由

  1. 恥ずかしさとプライド
    生徒たちは、自分が理解できていないことを認めるのが恥ずかしいと感じることが多いです。「分からない」と言うことで、周囲の反応を恐れたり、プライドが邪魔をして素直に質問できなくなるのです。

  2. 周囲の評価を気にする
    同級生や先生からどう見られるかを気にするため、「分からない」と言って質問することで評価が下がるのではないかと不安を抱えています。

  3. 自己解決を試みる
    一部の生徒は「後で自分で調べて理解しよう」と思い、先生には理解したフリをしてしまいます。しかし、このアプローチは理解の遅れや誤った知識の定着を招く危険性があります。

予備校で「わかったふり」を防ぐためのアプローチ

1. 質問の仕方を工夫する

単純な「わかりましたか?」という質問は、生徒が「はい」と答える原因になりがちです。イエスかノーしかないクローズドクエスチョンはなるべくしないことを心掛けています。そのため、「難しい?」や「理解できていない部分はある?」と尋ねることで、生徒が自分の理解度を見つめ直し、正直に答えやすくすることができます。

2. 具体的な質問を促す

「どの部分が難しかった?」と具体的に尋ねることで、生徒が理解できていない箇所を明確にし、効果的な解説が行えます。生徒が自分の言葉で説明させることも、理解度を確認するのに役立ちます。

3. 安心できる環境を作る

生徒が「分からない」と言える環境を整えることが大切です。教師が優しく受け入れることで、生徒が質問することを恥ずかしく感じないようにします。「分からないことを言っても大丈夫」とのメッセージを強調することで、安心感を与えることができます。

「わかったふり」の悪影響

受験勉強において「わかったふり」をしてしまうことは、実際に理解が伴わないため、深刻な問題を引き起こします。学校の授業では通用するかもしれませんが、受験ではそのような態度は通用しません。苦手科目から逃げることで、合格の可能性が低下するのです。勉強は、自分の理解できていない部分を明らかにし、その穴を埋めていく作業の繰り返しです。難しい問題に挑戦すればするほど、自分に不足している部分が明らかになります。

受け入れる勇気が成長を促す

「わかったふり」をすることは、「できない自分を認められない」ことと同義です。この状態では学びが進まず、成長の機会を逃してしまいます。逆に「わからないことを認める」ことは、成長の証でもあります。むしろ、わからないことがある時点で、あなたは一歩先を行っているのです。成長を阻むのは「わかったふり」を続けることであり、苦手なことから目を背けることです。

おわりに

「理解したフリ」をせず、自分の理解度を正直に見つめ直すことは、学びにおいて非常に重要です。受験勉強だけでなく、日常生活においても、分からないことを素直に受け入れる姿勢が成長を促します。今後は、自分の理解度を見つめ直し、苦手な部分に真摯に向き合うことで、より効果的な学びを実現していきましょう。


2025年度大学入試における志願者数の動向と新課程入試の影響

2025年度大学入試における志願者数の動向と新課程入試の影響

2025年度の大学入試が近づく中、大学志願者数が増加傾向にあります。この現象は、これまで大学進学を考えていなかった層が新たに大学への志望を表明していることに加え、18歳人口の一時的な増加も影響しています。具体的には、現役高校3年生の18歳人口が前年に比べ約3万人増加し、109万人に達する見込みです。このため、大学への志願者数は大幅に増加すると予測されています。国公立大および私立大においても、志願者数の増加は主に総合型および学校推薦型選抜によるものとされています。

選抜方式のシフトと競争の厳化

2025年度の入試では、大学の募集人員が一般選抜から総合型・学校推薦型へとシフトしています。主な変更として京大法学部や茨城県立医療大学、京都工芸繊維大学は後期日程を廃止し、東京学大や福井(工学部)でも後期の募集人員を大幅に減らすことが決定しました。偏差値の高い大学の後期日程は運要素も強くなるためもともと削減傾向でしたが前期日程においても変更が行われています。千葉大学(情報・データサイエンス)や高知大学(農林海洋科学)が一般選抜から総合型・学校推薦型へと募集人員を移行しています。このような動きの背景には、多様な人材を確保するための大学側の意図があると考えられ、今後もこの流れは続くと見込まれます。

大学入学定員の増加は見られないため、志願者数の減少に伴う競争緩和は一時的に「落ち着く」ことが予想されます。
推薦の価値が見直されるとともに推薦を増やせば偏差値が上がるため大学ブランドの向上にも一役買うという一石二鳥の施策というわけです。

私立大学の入試変更と競争の影響

私立大学においても、私学の雄とされる早稲田大学と慶應義塾大学で変更が見られます。早稲田大学は共テ方式を拡大し、複数の学部で入試方法を変更することが発表されています。文学部や文化構想学部では一般方式の募集人員を減少させ、英語4技能テスト利用方式を増加させる方針です。特に、文学部の一般方式は80名減少し、例年以上に厳しい入試が予想されます。慶應義塾大学も文学部で新たに英語資格検定試験を利用可能にするなど、入試の変更が見られます。

共通テスト新科目「情報」の重要度は?

今年から追加される新科目情報ですが、各大学の共通テスト「情報」の設定状況を分析すると、国立大学の前期日程では全募集区分の97%がこの教科を必須としており、国立大学受験者にとって避けて通れない状況になっています。
ただし、合格に大きな影響を与える大学は少なく、配点割合が10%未満に設定されている大学が多数です。一方、私立大学では、共通テスト「情報」を必須とする大学は少なく、各大学の方針に注目が必要です。
影響は0ではないがあまり気にするほどの変化はないということです。

また共通テスト「数学」「地理歴史・公民」については、数学の設定状況は安定していますが、地歴公民については、難関大学が「地歴公共」を認めない傾向があります。私立大学の中でも、同じ大学内で「地歴公共」を認める学部と認めない学部が分かれる場合があり、受験科目の確認が重要です。あらかじめ自分の志望大学をしっかり確立させてから科目決定をしましょう。

大学志願率の上昇とその背景

高校3年生の中で大学進学を希望する生徒の割合、「大学志願率」は上昇傾向にあります。しかし、大学志願者数では、18歳人口の減少を解消するには至っていません。志願者の増加は主に学校推薦型選抜と総合型選抜に関連しており、これらの選抜における競争は厳しくなるものの、一般選抜に関しては極端な難化はないとされています。

国立大学における推薦選抜の拡充 女子枠の導入

国立大学では、京都大学法学部が後期日程での募集を廃止し、新たに学校推薦型選抜を実施することが決定しました。その他の国立大学でも「一般から推薦へ」という動きが見られ、特に理系学部においては女子枠の創設や拡充が進んでいます。東京医科歯科大学や東京工業大学の統合により設立される東京科学大学、名古屋大学、千葉大学、神戸大学などで女子枠が導入される見込みです。女子枠の導入は今後も続くと考えられますが、既存の募集人員が変動するため、注意が必要です。
男女平等が叫ばれるこの時代に女子枠の導入は賛否ありますが理系は特に女子が少ない傾向があり日本の将来においては女子優遇をしてでも理系、または大学進学に性差なく進んでほしいという狙いが見受けられます。

18歳人口の変動と受験競争

18歳人口は2018年度から減少を続けてきましたが、2025年度には一時的に増加する見込みです。2024年度の私立大学一般入試では、募集人数が20万3,326人に対して282万1,169人が出願し、倍率は13.9倍に達しています。興味深いことに、一般選抜が減少した一方で、共通テスト利用が増加しており、志願者数の動向が見られます。

志願者数が最も多い大学は近畿大学で、続いて千葉工業大学、MARCHのM明治大学、東洋大学、法政大学、立命館、早稲田大学、日本大学、関西大学、中央大学と続いています。偏差値中近辺の大学がやはり人気がありMARCHにニッコマは相変わらずの人気と言えるでしょう。MARCHの中でも理系学部の少ない青山学院と立教大学は純粋な人数ランキングでは頭数が足りない結果となっています。
日大は例年もっと上位ですが昨今の度重なる不祥事で敬遠されているようです。同レベルの大学の東洋に受験者を取られる傾向が見られます。

まとめ

2025年度の大学入試における志願者数の増加は、さまざまな要因によるものであり、特に新課程入試の影響が色濃く出ています。大学側の選抜方法のシフトや女子枠の導入など、新たな試みが続く中、受験生は変化する入試環境に適応していく必要があります。志願者数の動向を注視しながら、今後の大学入試に備えることが重要でしょう。


共通テストが出願開始!私立大学専願者はどうする?

いよいよ共通テストの出願が開始されました。2025年度の大学入学共通テストは、来年の1月18日と19日に実施される予定で、出願受付が昨日から始まりました。出願の締め切りは、10月7日の消印有効です。国公立受験生は受けない選択肢はありません。今回は私立大学専願の受験生にとっては、共通テストを受けないという選択肢もあり、今回はそのメリットとデメリットについて考えてみます。

私立大学専願者が共通テストを受けるべきか?

まず、私立大学を個別試験で受験する場合、共通テストの点数は受験結果に影響を与えません。つまり、共通テストを受けてもその点数は私立大学側に伝わらず、合否には関係しないのです。このため、私立大学のみを志望する場合は、共通テストを受けるかどうかは本人の判断に委ねられることが多いです。しかし、共通テストを受けることで得られるメリットもいくつか存在します。

試験本番の雰囲気を体感できる

共通テストを受験することで、試験本番の緊張感や会場の雰囲気に慣れることができます。共通テストは多くの場合、個別入試よりも早い時期に行われるため、試験慣れが不足している受験生にとって、リハーサルとして最適です。特に「本番に弱い」と感じている人には、共通テストを経験することで心構えができるため、個別入試でのパフォーマンス向上につながる可能性があります。
大学受験自体が初めての現役生は場慣れする意味でも受ける価値はあると言えばあります。

自分の実力を確認できる

共通テストは、基本的な学力を問う試験であり、難問や奇問はあまり出題されません。そのため、高校までの学習成果を客観的に評価できる良い機会です。共通テストで高得点を取ることができれば、自信がつき、その後の個別入試にも良い影響を与えるでしょう。

英語長文対策として有効

共通テストの英語では、長文読解力が特に問われます。過去のセンター試験とは異なり、より実用的な英語力が求められ、全ての問題で長文を読む力が必要です。私立大学の個別入試でも、英語の長文読解は高い配点が設定されているため、共通テストの対策を通じて英語力を鍛えることが、私立大学の入試にも役立つ可能性があります。

私立大学専願者が共通テストを受けるデメリット

一方で、私立大学専願の受験生が共通テストを受けることには、いくつかのデメリットもあります。

個別入試対策の時間が減る可能性がある

共通テストを受けるためには、対策を行う必要があります。しかし、私立大学の個別入試は共通テストの後に実施されることが多いため、共通テスト対策に時間を取られすぎると、個別入試の準備が不十分になる可能性があります。特に、私立大学専願者は共通テスト対策と個別試験対策のバランスを取る必要があり、どちらにも十分な時間を割くことが求められます。
特に医学部などは共通テストボーダーは非常に高く狙えない上に、共通テストの2日後には私立医学部の試験が始まるため最初から国公立を挑戦しないならばその2日間を勉強に当てたほうがいいと言えます。

共通テストの結果に振り回されるリスク

共通テストの結果が思わしくなかった場合、ネガティブな感情にとらわれることがあります。受験生は共通テストを単なる練習と捉えていても、実際に低い点数を目の当たりにすると、自信を失い、個別入試に悪影響を及ぼすことも考えられます。このような状況を避けるためにも、共通テストの結果を冷静に受け止め、本番の個別入試に集中する必要があります。特に共通テストになってから過去のセンター試験とは違い共通テストの対策がしっかりと必要になります。無対策では点が取れませんしいい結果を呼び込むことはできないでしょう。

共通テスト利用方式の私立大学入試とは?

共通テストは、私立大学の入試でも「共通テスト利用方式」という形で採用されています。この方式では、共通テストの点数を利用して合否を判定するため、一般入試と並行して出願できる場合が多いです。共通テスト利用方式を選ぶメリットとして、個別試験を受けることなく、複数の大学に出願できる点があります。

しかし、この方式には注意点もあります。例えば、共通テストの自己採点結果をもとに出願できない「事前出願」が多いため、模試の結果や自分の予想得点に基づいて早めに志望校を決めなければなりません。さらに、共通テスト利用方式は募集人員が少なく、志願倍率が非常に高くなることが一般的です。これにより、出願の際には慎重な判断が求められます。

まとめ

私立大学専願の受験生にとって、共通テストを受けるかどうかは重要な選択となります。共通テストを受けることで得られる試験慣れや実力確認の機会、英語長文読解力の向上といったメリットは大きいですが、一方で個別試験対策に支障をきたす可能性や、結果次第でメンタル面に悪影響を及ぼすリスクも考えられます。最終的には、自分の受験戦略や志望校に応じて、慎重に判断することが必要です。共通テスト利用方式での出願を検討する場合には、事前にしっかりと模試で得点力を確認し、バランスの取れた学習計画を立てることが成功のカギとなるでしょう。


高校3年生から塾に通って大学受験に間に合うかどうか

高校3年生から塾に通って大学受験に間に合うかどうか、多くの高校生が不安に思うポイントです。特に高校3年生から塾に行っても遅いのでは?部活を早く辞めないといけないかも。という心配があるかもしれません。しかし、必ずしもそうではありません。たとえ高校3年生から塾に通い始めても、志望校に合格する人は多くいます。今回は、塾に通うタイミングについて、どの時期が最適かを一緒に考えていきましょう。

高校1年生から塾に通う生徒は3割程度

高校1年生から塾に通っている生徒は、全体の約3割に過ぎません。つまり、多くの生徒が高校3年生まで塾に通っていないことがわかります。このデータを踏まえると、「高校3年生からでは遅い」という先入観にとらわれる必要はないかもしれません。

志望校によって異なる塾の通い方

しかし、塾に通うタイミングは志望校や受験方式に大きく左右されます。たとえば、国公立大学や医学部のような理系の難関大学を目指す場合は、受験科目が多く、時間をかけて対策を進める必要があります。このような場合、早めに塾に通い始めることが有利です。特に高校1・2年生の間に基礎を固めておくと、3年生からは実践的な演習に集中できるため、合格の可能性が高まります。

一方、私立大学の文系学部は、受験科目が2~3科目に限られていることが多く、短期間で集中して学力を伸ばすことが可能です。そのため、高校3年生の夏から塾に通い始める方法でも十分に間に合う場合があります。特に、記憶力を必要とする暗記科目は、短期集中で効率的に学べることが多いです。

推薦入試を目指す場合は早めの準備が重要

推薦入試を視野に入れている生徒は、早期から塾に通い始めることが推奨されます。推薦入試では、主に高校の成績が重視されるため、1年生からしっかりとした学習習慣を身につけ、定期テストで好成績を維持することが重要です。評定平均が求められる場合、特に1年生の成績が大きく影響するため、早めの準備が大切です。

定期テストや苦手科目のサポートとしての塾通い

塾は大学受験だけでなく、定期テスト対策や補講としても有効です。高校の授業についていけない場合や、理解に不安がある科目がある場合、定期テストに合わせて塾に通い始めることで苦手を克服できます。特に高校3年生になると、苦手科目が大きな負担となり得るため、早めに対応することが大切です。

進路が決まっていない場合の塾の役割

進路が明確でない場合でも、塾に通うことで将来の選択肢が広がることがあります。塾の講師からのアドバイスやフィードバックを受け、自分の学力や志望校に合った方向性を見つけることができます。また、早期から学習習慣をつけることで、高校3年生になってからも焦らずに勉強に取り組むことが可能です。

大学入試改革による新たな対策の必要性

2020年の大学入試改革により、思考力や判断力、表現力が重視されるようになりました。従来のセンター試験から大学入学共通テストに移行し、記述問題が増えたため、ただの知識の暗記だけではなく、応用力や表現力が求められるようになっています。この変化に対応するためには、早い段階から塾での指導を受け、これらの力を磨くことが必要です。

英語教育の重要性とその対策

大学受験で特に重要視される科目の一つが英語です。2020年の教育改革により、小学校から英語が必修化され、学力の差が生じやすくなっています。大学受験においても英語は国公立・私立問わず重要な科目であるため、高校1年生の段階から塾でしっかりと英語力を伸ばしていくことが重要です。

早めに学習習慣を身につけることの大切さ

塾に早くから通うことの大きなメリットの一つは、学習習慣の確立です。高校3年生になってから急に受験モードに切り替えようとしても、学習習慣が身についていないとスムーズに進みません。高校1・2年生の段階から塾に通い、勉強のリズムをつかんでおくことで、受験期に入っても安定して勉強を続けることができます。

まとめ

高校3年生から塾に通うことは、決して遅すぎるわけではありません。志望校や受験方式によって、最適なタイミングは異なりますが、自分の現在の学力や志望校に応じて適切な対策を取ることが重要です。何よりも、受験に向けての準備を早めに始め、苦手科目の克服や学習習慣の確立を目指しましょう。塾を効果的に利用することで、受験成功への道が開けるはずです


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