大学受験を目指して「浪人」を決意する際、費用の問題は避けて通れません。1年間で必要となる費用は平均して150万円ほどと言われていますが、その金額は受験生の条件や選択肢によって大きく変わります。ここでは、浪人期間に必要な具体的な費用項目について詳しく解説していきます。
浪人中に必要な費用は大きく分けて以下の3つです。
それぞれの項目について、具体的に見ていきましょう。
浪人生活の中で最も費用がかかるのが予備校の授業料です。予備校によってコースや指導形態はさまざまですので、費用も異なります。
集団指導型予備校の場合、年間の費用は以下の通りです:(予備校によって異なります)
集団指導は、比較的コストを抑えつつ質の高い授業を受けることができますが、医学部コースはその特殊性から高額になりがちです。
個別指導型予備校の場合は、1対1の指導が特徴で、より細かいサポートを得られます。その分費用は高くなることが多いです。
個別指導は、集団指導に比べて柔軟性が高いものの、年間10万円以上費用がかさむこともあります。
受験料も浪人生が考慮すべき重要なポイントです。現役生よりも多めに受験する傾向があるため、費用も高くなりがちです。例えば、私立大学を4校、国公立大学を1校受験する場合、受験料だけで約12万円はかかります。
また、遠方の大学を受験する場合は、交通費や宿泊費も発生します。これらの費用も事前に考慮する必要があります。
地方から都市部へ移って一人暮らしをする浪人生も多いです。寮費は予備校が提供している施設で安くなることがありますが、年間150万~200万円以上かかることもあります。自宅から通えない場合、生活費も追加で考慮する必要があります。
代表的な予備校の年間費用を見てみましょう。
オンラインの個別指導コースを選ぶと、総額は135万~147万円となります。
浪人することでの費用負担を抑えたい場合、「現役で進学するのか」「浪人して目指す大学を狙うのか」悩むところです。例えば、私立大学の文系では4年間で約400万円の学費がかかり、国公立大学では年間約250万円です。浪人の1年間でかかる費用(約150万円)を考慮すると、
となり、大きな差は生じない場合もあります。
ただし、医学部のように私立では年間400万~500万円、国立では6年間で約350万円と学費に大きな差があるケースでは、浪人する価値が高くなるでしょう。
浪人を決める際には、予備校費用や受験料、生活費などをしっかりと見積もることが大切です。費用対効果を考慮し、志望校や将来の目標を見据えて最適な選択をしましょう。